COLUMN

コラム

TOP
軽減税率の対象品目とは? 対象外との違いや店舗の対応ポイントを解説
基礎知識

軽減税率の対象品目とは? 対象外との違いや店舗の対応ポイントを解説

軽減税率の対象品目とは? 対象外との違いや店舗の対応ポイントを解説

2019年に導入された軽減税率について、「どの商品が8%の対象になるのか」「テイクアウトとイートインで税率は違うのか」「酒類や一体資産はどう判断すればよいのか」と疑問をお持ちの店舗担当者もいるのではないでしょうか。

軽減税率対象品目を扱う店舗では、商品ごとの税率設定だけでなく、レシート表示、インボイス対応、売上集計、商品マスタ管理まで正しく整える必要があります。食品や日用品を同時に扱う小売店では、8%と10%が同じ会計内で混在するため、運用ルールを整理しておくことが大切です。

この記事では、店舗を運営している方向けに、軽減税率対象となる品目と対象外品目の違い、テイクアウト・イートインの考え方、POSレジで管理する際のポイントをわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 軽減税率対象となる品目と対象外となる品目
  • 飲食料品・酒類・外食・テイクアウトの税率の違い
  • 一体資産の判断基準
  • 店舗でPOSレジや商品マスタを管理する際のポイント
  • レシート・インボイスで軽減税率対象を表示する際の注意点

軽減税率対象とは?店舗が押さえる基本

軽減税率対象とは、標準税率より低い税率が適用される対象品目のことです。

2026年9月時点では、消費税の標準税率は10%で、酒類を除く飲食料品と、定期購読契約に基づき週2回以上発行される新聞には8%の軽減税率が適用されています。

店舗で特に注意したいのは、異なる税率の商品が同じ会計内で混在することです。たとえば、食品スーパーでは、弁当や野菜は軽減税率対象になる一方、酒類や日用品は標準税率の対象になります。ドラッグストアでも、食品と医薬部外品、日用品が同じ買い物かごに入ることがあります。

そのため、店舗では商品ごとに税率を正しく判定し、レジやPOSシステムで管理する必要があります。軽減税率対象かどうかを曖昧にしたまま運用すると、レシート表示、売上集計、インボイス対応、経理処理でミスが発生しやすくなります。

引用元:国税庁|No.6102 消費税の軽減税率制度

対象品目は飲食料品と一定の新聞

軽減税率の対象品目とは、主に「飲食料品」と「一定の新聞」です。

飲食料品とは「食品表示法に規定する食品」をいい、酒類を除き、一定の一体資産を含みます。ただし、外食やケータリング等は軽減税率の対象には含まれません。

また、新聞については、一定の題号を用い、政治・経済・社会・文化などに関する一般社会的事実を掲載するもので、週2回以上発行され、定期購読契約に基づくものが対象です。駅売りやコンビニで購入する新聞、電子版の新聞は、軽減税率対象とは異なる扱いになるため注意が必要です。

店舗向けに整理すると、基本は以下のようになります。

区分税率例
飲食料品8%米、野菜、精肉、鮮魚、弁当、菓子、飲料など
一定の新聞8%定期購読契約に基づく週2回以上発行の新聞
酒類10%ビール、日本酒、ワイン、チューハイなど
外食10%店内飲食、レストランでの食事など
日用品10%洗剤、雑貨、文具、化粧品など

軽減税率対象は、商品そのものだけでなく、販売方法や契約形態によって判断が変わる点が特徴です。
引用元:国税庁|軽減税率の対象となる品目

軽減税率対象品目と対象外品目の違い

飲食料品でも酒類・外食・ケータリングは対象外

軽減税率対象外品目とは、飲食料品に近い商品やサービスであっても、標準税率10%が適用されるものです。

代表的な対象外品目は、酒類、外食、ケータリング等です。軽減税率の対象となる飲食料品は、酒類を除く食品表示法に規定する食品です。ただし、外食やケータリング等は、飲食料品そのものに近いサービスであっても軽減税率の対象には含まれません。

店舗で迷いやすいのは、同じ食品でも販売方法によって税率が変わるケースです。

商品・サービス税率判断のポイント
持ち帰りの弁当8%飲食料品の販売にあたる
店内飲食10%外食にあたる
出前・宅配8%単なる飲食料品の譲渡にあたる場合
ケータリング10%指定場所での調理・給仕等を伴う場合
酒類10%酒税法上の酒類は対象外
ノンアルコール飲料8%酒類に該当しない飲料は対象になり得る
医薬品・医薬部外品10%食品表示法上の食品に含まれない

飲食店や惣菜店、コンビニ、スーパーのイートインスペースでは、同じ商品でも「持ち帰り」か「店内飲食」かによって税率が変わります。店舗では、会計時に販売方法を確認できる運用が必要です。

一体資産は価格と食品割合で判断する

一体資産とは、食品と食品以外の商品があらかじめ一体となり、1つの価格で販売されている商品のことです。

たとえば、おもちゃ付きのお菓子や、食品と雑貨がセットになったギフト商品などが該当する場合があります。一体資産は、すべて軽減税率対象になるわけではありません。

一体資産は、税抜価額が1万円以下で、食品の価額の占める割合が3分の2以上の場合に限り、その全体が軽減税率対象になります。それ以外の場合は、全体が標準税率の対象になります。

店舗で一体資産を扱う場合は、次の点を確認しましょう。

  • 食品と食品以外の商品が一体で販売されているか
  • 価格が1つにまとめられているか
  • 税抜価格が1万円以下か
  • 食品部分の価額が全体の3分の2以上か
  • 商品マスタ上で税率を正しく設定できているか

一体資産は、通常の商品よりも判断が複雑です。ギフト商品、詰め合わせ商品、ノベルティ付き食品などを扱う店舗では、商品登録時に税率区分を確認することが大切です。

店舗で軽減税率対象を管理するポイント

商品マスタで8%・10%を正しく設定する

商品マスタ管理とは、商品ごとの名称、価格、税率、部門、JANコードなどをPOSシステム上で管理することです。

軽減税率対象品目を扱う店舗では、商品マスタで8%対象商品と10%対象商品を正しく設定する必要があります。食品、酒類、日用品、医薬部外品、テイクアウト商品、イートイン商品などが混在する店舗では、手作業で税率を判断するとミスが起こりやすくなります。

店舗で確認したい項目は以下の通りです。

  • 商品ごとに8%・10%の税率を設定できるか
  • 部門やカテゴリ単位で税率を管理できるか
  • テイクアウトとイートインで税率を切り替えられるか
  • 一体資産の商品を個別に設定できるか
  • 本部から複数店舗の商品マスタを一括更新できるか
  • 税率別に売上集計できるか

軽減税率対象品目の売上や仕入れがある場合、売上げ・仕入れを税率ごとに区分して税額計算を行う必要があります。

多店舗運営では、店舗ごとに商品マスタを個別に修正すると、設定漏れや税率のばらつきが発生しやすくなります。本部で商品マスタを一元管理し、店舗へ正しく反映できるPOSシステムを使うことで、軽減税率対応の負担を減らしやすくなります。

レシート・インボイスで軽減税率対象を明確にする

レシート・インボイス対応とは、軽減税率対象品目や税率ごとの合計金額、消費税額などを正しく表示することです。

軽減税率対象品目を販売する店舗では、会計時のレシートや領収書、請求書に、税率ごとの区分がわかるように記載する必要があります。国税庁では、適格請求書等の記載事項として、取引内容に軽減税率の対象品目である旨を示すこと、10%・8%それぞれの対象となる対価の総額および適用税率、消費税額等を記載することを説明しています。

また、軽減税率対象品目に「※」や「☆」などの記号を付ける方法や、税率ごとに商品を区分して表示する方法なども認められます。

店舗で確認したいポイントは以下の通りです。

  • レシートに8%対象商品と10%対象商品を表示できるか
  • 軽減税率対象品目に「※」などの記号を付けられるか
  • 税率ごとの合計金額を表示できるか
  • 税率ごとの消費税額を表示できるか
  • インボイスに必要な記載事項を満たせるか
  • 返品・値引き・割引時にも税率別に処理できるか

軽減税率対応は、会計時の税率計算だけでは終わりません。レシートやインボイス、売上集計、会計連携まで含めて正しく管理できる状態を整えることが重要です。
引用元:国税庁|インボイス制度について
引用元:国税庁|No.6625 適格請求書等の記載事項

まとめ

軽減税率対象とは、消費税率8%が適用される品目のことです。主な対象は、酒類・外食を除く飲食料品と、定期購読契約に基づく週2回以上発行される新聞です。

一方で、酒類、外食、ケータリング、日用品、医薬品・医薬部外品などは、標準税率10%の対象になります。また、食品と食品以外の商品がセットになった一体資産は、価格や食品部分の割合によって税率が変わるため注意が必要です。

店舗で軽減税率対象品目を扱う場合は、商品マスタ、POSレジ、レシート、インボイス、売上集計まで一貫して管理することが大切です。特に食品と日用品を同時に扱う小売店や、テイクアウトとイートインがある店舗では、8%と10%を正しく切り分ける仕組みが欠かせません。

店舗に合うPOSシステムを検討しませんか?

軽減税率対象品目を扱う店舗では、8%・10%の商品マスタ設定から、レシート表示、売上集計まで一貫して管理できる環境が必要です。店舗の業種や運用に合ったPOSシステムを検討している方は、UNITE POSiをご覧ください。

軽減税率対象に関するよくある質問

Q1. 軽減税率対象になる食品はどのようなものですか?

軽減税率対象になる食品は、酒類を除く飲食料品です。米、野菜、肉、魚、弁当、菓子、飲料などが対象になります。ただし、酒類や外食、ケータリング等は対象外です。

Q2. テイクアウトとイートインでは税率が違いますか?

違います。持ち帰りとして販売する飲食料品は軽減税率8%の対象になります。一方、店内の飲食設備を利用して食事をする場合は外食にあたり、標準税率10%の対象になります。

Q3. 酒類は軽減税率対象になりますか?

酒類は軽減税率対象になりません。ビール、日本酒、ワイン、チューハイなど、酒税法上の酒類は標準税率10%の対象です。

Q4. おもちゃ付きのお菓子は軽減税率対象ですか?

商品によって異なります。食品と食品以外の商品が一体となった一体資産は、税抜価額が1万円以下で、食品部分の価額が全体の3分の2以上である場合に限り、全体が軽減税率対象になります。

Q5. 軽減税率対象品目を扱う店舗ではPOSレジ対応が必要ですか?

必要です。軽減税率対象品目を扱う店舗では、商品ごとに8%・10%を区分し、レシートやインボイスに正しく表示する必要があります。POSレジで商品マスタや税率設定を管理できると、会計ミスやレシート表示ミスを防ぎやすくなります。

記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。 [商標について]

Copyright Sorimachi Giken Inc. All Rights Reserved.